若き方をお送りする際にはいつものことですが、今回もまた
ご本人の無念さにも増して、先に送る親御さんのご心中、
察するに余りある悲痛なるものを感じざるを得ませんでした。
しかし、お通夜・告別式における喪主挨拶では、臨席の方々への
ご挨拶もさることながら、涙を堪えつつではあるものの、新しい
世界での幸あれかしと切々と祈るがごとき心情を披歴される
お姿には、同じ子を持つ一人の親としても心から敬服せざるを
得ませんでした、
私淑する牧師の方が常々「お見送りする際には、悲しみや未練を
引きずるのではなく、時空を超えた次なる世界での縦横の活躍を
こそ何よりも願ってあげるべし」と言っておられたことを、何か
実感を持って思い起こされた次第でした。
そして、改めて送る側の責任のようなものを身をもって教えて
頂いたように感じられた実に尊いお見送りとなりました。
合掌。